ピッチについて
僕が工房を始める前スティックを買いに行っていたときは選ぶ時よくピッチを気にしていました。
スティック売り場で2~30分ピッチを確かめたり手になじむか確かめたりして買っていたのを覚えています。
スティックを作るようになり、どうそろえるかということが長い間課題でした。
木材で音程のある楽器マリンバをヒントに、
木材の音程は縦、横、高さ+質量で決まると仮説を立て試作を繰り返した結果できました。
ワンセットから合わせる方法が。
密度のばらつきで微妙に誤差もありますが、ほぼペアリングとして成立すると思います。
作り手の立場でピッチの問題を分析してやはり大事なんだと再確認させられました。
例えば見た目は全く同じ形のスティックでも大きくピッチが違う場合、重さがかけ離れている可能性が高いです。
数字にすると5g~7g違えばもう結構な音程差が生まれます。
A4のざらばん紙が4g。この重さだけ比較すると大した事なさそうですが、スティックの重さを50gとした場合、1割違ってくることになります。
ただその重さの違いを手の感覚だけで見分けるのは不可能に近いので、ピッチによって揃えるという考え方もできます。