何故工房を始めたのか。
僕自身ドラマーでドラムを教わっていた先生がアメリカにいたのですが、ある日引退する事を決めたとメールがきました。
それはレッスンを教わりに行っていた期間でのこと。そして翌年の6月に皆を引退式に招待するという内容のメールでした。
英語での会話もろくに分からない僕にも理解できるように、大事なことを沢山教えて頂いた方なので、日本に帰ることは決まっていたものの、6月の引退式に行くことを約束しました。
帰国し感謝の気持ちを引退式の日に何か形で持って行けたらな、と考えていたときにスティックを思いつき、カメルーンエボニーを使ったスティックを木工職人に作ってもらいました。
見たことのない材質のスティックに、それを手にした時に思ったのは自分もほしい!でした。
それからそのスティックを手にアメリカに行き、引退式の日に先生にプレゼントしたのですが、大変喜んでもらい、持って行ってよかったと思いました。
その時の経験から自分でもスティックを作るようになり、あまりスティック材としては知られていない物や、仕上げなどを試しているうちにいくつかの疑問が生まれました。
何故スネアやドラムセットはオーダーメイドできるのにスティックはできないんだろう?
スティックへの選択肢はもっとあってもいいのでは?個人でも1セットからオリジナルモデルを作れれば、、
そんな事を思うようになり工房を始めるようになりました。